アラベスク

松村由利子氏の第五歌集『光のアラベスク』が手もとに届いた。文様のアラベスクは、仏画を描く私にはとても身近なものです。特に忍冬文様には様々な発展形があり美しい。丁度この季節、わが庭にスイカズラが咲いている。雑草の一種だけれど、花も香りも好きで大事にしている。 

松村由利子歌集『光のアラベスク』から

ピアノ弾く無心に空は澄みわたり十指の記憶するアラベスク

鳥になるまでの時間を人として這わねばならぬ暗き大地を