2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

太田芙蓉第二歌集『小丘萌ゆ』

平成24年から令和2年3月まで、かりん誌に載った御歌からの御歌集。作者が訪れた日本各地、外国を詠まれている御歌が一冊の中に溢れている。 この世はうたかた、かりそめの夢、仮りの宿りとも、そんな感覚にふっと、とらわれてしまった、不思議な御歌集。 日…

中平武子第二歌集『しらべは空に』

中平様は第一歌集を編まれた時、歌は自分探しでもあり書き留めることはささやかな生きる証であるとあとがきに記されている。それから16年目のこの度の第二歌集『しらべは空に』では短歌はアルバムのように自分の人生記録であり愛おしいと記されている。 ぶな…

土屋千鶴子第四歌集『一行のスープ』

私は一冊の詩集を出している。1987年、今から33年前の38歳の頃、『しんきろう』というタイトルであった。このたび、土屋千鶴子様より第四歌集『一行のスープ』を賜り、そのなかの うすくうすく透きとほりたる若き日の言葉のやうにくらげは泳ぐ の一首に出会…