尊厳

私の母は、今年令和元年11月に96歳になる。今まで一人で暮らしていた。6月はじめ、母はお腹をこわした。調子を崩した母はだんだんに食欲が落ち、ここ一週間水も受け付けなくなった。自分の事は自身でと、今まで頑張ってきていた母。他人様に迷惑をかける、それが娘であっても悔しいに違いない。悩みつつの介護。そんな折、“尊厳ある介護とは?”の見出しのチラシが舞い込んで来た。

 

「武士の子の気概がわたしをかうさせる」母は弱音を無念なりしと

母のなかに永久なる川あり死んだなら流しておくれと言う川のあり

  『空とかうもり』谷光順晏歌集より